第一船楼甲板の第七主任室を出て左舷側へ。途中、診療室も見学したんですが、なんでか写真が残ってませんでしたわハハハ。
入って右手にベッド、その奥に流し台、更に奥にトイレ。左手には机、隣の医務官室(非公開)へのドア、棚。救急箱が一つ机の上にあるほかは余計なものが一切出ていない、きれいに片付けられた、清潔感ある部屋でした。

診療室の奥、船尾側の甲板に直接出入りできる扉があるのは、緊急事態に備えてのことなのかな、なんてことを見学しながら考えていました。船内図を見ても、操舵室を除いた他の部屋には直接甲板に出られる扉はついていなかったし。海が荒れたり天候が崩れたりした際に、船内に水が入るリスクを最小限にしたいのだろう、それでも診療室には外への扉をつけたんだな、と。
しかし、今回この記事のために上の見取り図を描き起こしていて(船内案内図の写真を拡大して使おうとしたら画像が荒らすぎた……)、診療室の外扉が、船内通路から各部屋へのドアは勿論のこと通路から甲板に出るための扉と比べても、幅が広いことに気がつきました。案内図の写真が歪んでいるというわけではなく、これは明らかに、幅が広い。
――アッ、これ、ベッド(ストレッチャー)を通すためのドアだ。
なるほど確かに、診療室には外扉が必要だ、と今更ながらに納得した次第です。
通路に戻り、左舷側の扉を通って、船尾の甲板へ。ここらでもう一度船内案内図をリンクしておきますね。
左舷側にあるのが、黄色が鮮やかな無人高機能観測装置USV(Unmanned Surface Vehicle)。


専用クレーン(観測室から撮影した写真の奥、中央よりやや右)で揚げ下げするそうです。
その奥には、各種センサーを海に投下する場所があります。この写真は、やや右舷よりの位置から、左舷後方を写したもの。
手前にあるのがセンサーを繋いだワイヤーを巻き取るための機械で、奥の白いフレームがギャロスです。使用時にはグワーと立ち上がって船の外に出っ張って、滑車でワイヤーを海中に送ります。

階段を下りて、一階層下の上甲板へ。
こちらは、自立型潜水調査機器AUV(Autonomous Underwater Vehicle)。一台が観測準備室に格納されていて、

もう一台が準備室の外にレールで引き出されていました。これは、その横にあった説明パネル。

レールの先、船尾にAUV用の投下装置がありました。平時は水平になっている装置の上に、後ろが海のほうを向くようにしてAUVをクレーンで載せ、投下操作を行えば、装置が海に向かって傾き滑り台のようになってAUVを海へおろす、ということです。
勢いよく滑り落ちるのかと思いきや、AUVの頭は装置とワイヤーで繋げられていて、慎重に海面におろされるそうです。
海に入るとAUVはワイヤーを自動で切り離し、プログラムどおりに自律航行で調査を行います。
回収時は、戻ってきたAUVの頭に手作業でワイヤーを取りつける以外は、投下時の手順を逆になぞることになる、と。
この上甲板では、AUVのほかに、海水を採取するためのCTDシステムや、浅海用音波探査装置、前の記事で触れたサメ大好き海上磁力計センサーなどが展示されていました。別にいいかなー、って思って写真に撮らなかったけど、こうやってレポをまとめることになるなら、ひととおり撮影しておけばよかったかも。いいかげんですみません。
ていうか、今更ながらに海上保安庁のサイトを見にいったら、測量船「平洋」の搭載装備を徹底解説というWEB一般公開のページを見つけてしまいました。
エッ、操舵室や観測室の見取り図も写真もあるやん。前の記事に載っけた観測室のメモ、本当にうろ覚えもいいところだったw 恥ずかしいww けど修正するのめんどいし、ありのままの私でいきます! 興味のある方は是非とも本家サイトを見てみてください!
(2023/10/23追記)
この日の一般公開に参加した方のブログを見つけたので、リンクしておきます。観測室や特別公室兼会議室、診療室のほか、計測機器などの写真もとてもこまめに撮ってらっしゃって、とても充実した記録になっています。(お蔭さまで診療室の外扉が他のドアよりも幅が広いことを確認できました)
◆測量船平洋一般公開 ① Techno Ocean 2023
(追記終わり)
ともあれ、普段見られないものをじっくりとこの目で見ることができて、とても楽しかったです!
貴重な機会をありがとうございました!!
表題の「おまけ」は、追記に。